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JOCの就職支援「アスナビ」:日本YPOと説明会を共同開催

カテゴリ:就職支援
2017.10.25
JOCの就職支援「アスナビ」:日本YPOと説明会を共同開催
プレゼンを行った5選手。左から國米選手、柴選手、小武選手、渕瀬選手、但野選手(写真:アフロスポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:日本YPOと説明会を共同開催
星野一朗JOC理事(写真:アフロスポーツ)

 日本オリンピック委員会(JOC)は10月19日、東京都のホテルニューオータニで、トップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」の説明会を行いました。

 アスナビは、オリンピック・パラリンピックや世界選手権などを目指すトップアスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、企業の就職支援を呼びかける活動。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関に向けて本活動の説明会を行い、これまでに118社/団体176名(※来春採用内定選手含む。2017年10月19日時点)の採用が決まりました。

 今回の説明会は一般社団法人日本YPO(ヤングプレジデンツオーガニゼーション)との共催で行われ、59社59名が参加しました。

 最初に、主催者を代表してあいさつに立った星野一朗JOC理事は、現在まで176名のアスリートがアスナビを通じて就職したことを紹介する一方で、「取り巻く環境に苦しみ、明日の練習もままならない選手は、残念ながらいまだに数多く存在しております」と、アスリートの厳しい現状を報告しました。そのことを踏まえ、経済的な観点からも安心して競技に打ち込める環境が必要不可欠であることを訴えると、参加者に向けて「アスリートにとって、企業に就職をして、自分のために競技をするだけでなく、自分を応援してくださる人のために競技を続けていく環境が全ての力を出し切ることにつながっていきます。ぜひ皆さまには彼らの一番近くで見守る存在になっていただき、それこそ精神面を支えるコーチや指導者として加わっていただければと思います」と一層の協力を呼びかけました。


JOCの就職支援「アスナビ」:日本YPOと説明会を共同開催
応援メッセージを送った日本フェンシング協会の太田雄貴会長(写真:アフロスポーツ)

 続いて行われたオリンピアンからの応援メッセージでは、フェンシングで2004年アテネ大会、08年北京大会、12年ロンドン大会、16年リオデジャネイロ大会と、オリンピック4大会連続出場を果たし、08年北京ではフルーレ個人で銀メダル、12年ロンドンではフルーレ団体で銀メダルを獲得した太田雄貴日本フェンシング協会会長が登壇。太田会長は大学卒業後に迎えた北京オリンピック当時、「競技優先という形に理解が得られなかった」ことから企業に就職しないでオリンピックに挑戦したことや、その北京大会で銀メダルを獲得したからこそ現在所属している森永製菓に就職できた経緯、そしてこれまでの社会人としての活動などをスピーチしました。
 その中で、ロンドン大会銀メダル獲得時に実際に肌で感じた社員の応援の力と、「人生で一番の挫折」と語ったリオデジャネイロ大会での初戦敗退後に、社員からかけてもらった「よく頑張った。君がこの森永製菓で過ごしてきた8年間は私たちにとっても財産です」という言葉が、就職したからこそ得られた大きな支えだったと振り返った太田会長。「やっぱりオリンピックで日本人選手が活躍した方がいい。全く活躍しなくてメダルがゼロだったら、日本は元気がないと思われてしまう。これから頑張るんだというシンボルにスポーツはなり得ると僕は思っています。元気な国はスポーツが強い。同じように元気な企業はスポーツ選手を雇用しています」と熱弁し、参加企業に対しアスリートの雇用を訴えました。

 最後に、就職希望アスリート5名がプレゼンテーションを実施。スピーチをはじめ、映像での競技紹介で自身をアピールしました。


JOCの就職支援「アスナビ」:日本YPOと説明会を共同開催
國米創選手(写真:アフロスポーツ)
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小武芽生選手(写真:アフロスポーツ)

■國米創選手(セーリング)
「私はセーリングのフィン級で東京オリンピック出場を目指しています。私はセーリングを通して人とのつながりを大切にすることを学びました。6歳のころにアメリカでセーリングを始め、今まで多くの人に助けられながら活動してきました。去年の初めにゼロからチームを作り上げ、今年の6月に開催されたユース最高峰のヨットレース、ユースアメリカズカップに日本から初参戦することができました。この歴史的な大会に参加するために、資金集めを自分たちでして、国内だけでなく海外の企業様にも英語でコミュニケーションを取りました。残念ながら大会では負けてしまいましたが、日本のセーリング界の先代の方々に希望を、次世代の方々に夢を与えることができました。私はこれからもセーリングを通して、夢と希望を与えていきたいです。もし採用してくださいましたら、企業様とともにチームとして2020年東京オリンピックを目指していきたいです。また得意の英語力を使って、将来的にはビジネス面で世界に羽ばたきたいと考えています」

■小武芽生選手(スポーツクライミング)
「私がクライミングと出会ったのは小学5年生の時、習い事のひとつとして始めました。1年後の小学6年生の時に、初めてユースの全国大会、JOCジュニアオリンピックカップに出場しましたが、決勝から程遠く、自分の力のなさを実感しました。中学生になってからは目標をしっかり設定し、トレーニング内容を改めた結果、2回目のJOCジュニアオリンピックカップで準優勝することができ、初めてユースの日本代表に選ばれることもできました。高校2年生のときにはアメリカのフロリダに1年間語学留学をし、英語が理解できることが海外環境にも対応できるという長所を作ることができました。私は誰よりも強くなりたいという気持ちが強いです。いつか世界で一番になりたいです。もしご採用していただいた際には、応援くださる方が多くいることを忘れず、トレーニングも大会もしっかりと頑張ってオリンピックを目指します。どうか私に競技に専念できる環境を与えてください」


JOCの就職支援「アスナビ」:日本YPOと説明会を共同開催
但野瑠勇選手(写真:アフロスポーツ)
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柴麻美選手(写真:アフロスポーツ)

■但野瑠勇選手(バレーボール/ビーチバレーボール)
「私はビーチバレーボールの聖地である神奈川県藤沢市で生まれ、この競技をとても身近に感じる環境で育ちました。小学校4年生でビーチバレーボールを始め、高校2年生で全国大会に出場し、卒業後も様々な大会で優勝したいと思いビーチバレーボールを本格的に取り組むことにしました。大学入学後の1年目は全国大会に出場することができませんでしたが、ひたむきに努力を重ねた結果、翌年に1つ上の先輩とペアを組んだことをきっかけに、大学選手権で優勝でき、世界大学選手権大会に日本代表として出場することができました。現在の目標はオリンピックでのメダル獲得ですが、まずは来年開催される世界大学選手権大会に出場してメダルを獲得することを目標に日々練習に取り組んでいます。企業様に入社したら、ビーチバレー同様に私がムードメーカーとして会社のいい雰囲気を作り、さらに大会で結果を出し、企業様のイメージアップに貢献することをお約束します」

■柴麻美選手(バレーボール/ビーチバレーボール)
「私は小学2年から高校3年までの10年間、インドアのバレーボールを続けていました。小学生のときに全国制覇の目標を持ち始め、高校2年のときにインターハイで優勝することができ、そこで初めて目標を達成することができました。高校卒業後はビーチバレーでチャレンジする道を選び、そして、今年の8月に行われた大学選手権において優勝することができ、昨年に続き2連覇を達成することができました。3年後には東京オリンピックが控えています。そこで日の丸をつけて戦う選手になることを目標にこれからも競技を続けていきます。スポーツを頑張る人を応援したいという思いがある企業様に、日の丸をつけて戦う選手を目指している私のサポートをしていただきたいと強く思います。私の持ち前の明るさとコミュニケーション能力の高さを生かし、周囲の方々を笑顔にし、採用企業様のイメージアップにつながるような存在でありたいと、強く思っています」


JOCの就職支援「アスナビ」:日本YPOと説明会を共同開催
渕瀬真寿美選手(写真:アフロスポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:日本YPOと説明会を共同開催
説明会修了後は選手と企業関係者が交流を深めた(写真:アフロスポーツ)

■渕瀬真寿美選手(陸上競技)
「今、競歩は金メダルを狙える種目として期待されています。私自身も世界陸上では7位入賞、ロンドンオリンピックでは日本人最高順位の11位、最高記録でゴールすることができました。20q競歩の日本記録も2回更新しており、今現在も破られていません。もしその記録でリオオリンピックを歩いていたら、金メダルを獲得できる記録でした。大学卒業後は8年間、企業に所属していましたが、けがをしてしまった私は所属企業の陸上部を辞めざるを得なくなってしまいました。一般の社員として残る選択肢もありましたが、私は退職をして競歩を続ける道を選びました。私の最大の目標は東京オリンピックでメダルを獲得することです。東京オリンピックまでにも2018年にはアジア大会、2019年は世界陸上と、大きな大会が続きます。今は来年のアジア大会出場を目指し、2月、3月に行われる選考会に向けてトレーニングしています。けがをして今は結果を出せていませんが、私が競歩に挑戦し続ける理由はまだ限界を感じていないからです。まだまだ勝負できる自信があります。どうか私の夢に賭けていただけないでしょうか」

 説明会終了後には、選手と企業関係者との名刺交換、情報交換会が行われ、企業と選手がそれぞれ交流を深めました。





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