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アスリートのセカンドキャリア支援「アスナビNEXT」:JOCキャリアアカデミー 独立・起業セミナーを開催

カテゴリ:就職支援
2017.07.31
アスリートのセカンドキャリア支援「アスナビNEXT」:JOCキャリアアカデミー 独立・起業セミナーを開催
今年2回目となる「JOCキャリアアカデミー 独立・起業セミナー」を開催(写真:アフロスポーツ)

 公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)は7月20日、「JOCキャリアアカデミー 独立・起業セミナー」を味の素ナショナルトレーニングセンター(味の素トレセン)で開催しました。

 このセミナーは、トップアスリートのセカンドキャリア支援「アスナビNEXT」の一環として実施。アスリートの競技引退後の選択肢の一つ「独立・起業」をテーマに、ノウハウを提供、実例を紹介し、キャリアデザインの参考としてもらうために行われました。2回目となる今回は、将来の独立・起業を目指す現役選手と指導者14名が参加しました。


アスリートのセカンドキャリア支援「アスナビNEXT」:JOCキャリアアカデミー 独立・起業セミナーを開催
八田茂JOCディレクターが概要を説明(写真:アフロスポーツ)

■独立・起業のイメージをよりリアルに

 最初に、八田茂JOCキャリアアカデミー事業ディレクターが挨拶に立ち、セミナー開催の目的の一つとして、「なるべくリアルな話を聞いていただいて、皆さんの(起業への)イメージをよりリアルにしていただく」ことを挙げました。そして、「引退して競技の延長であろうがなかろうが、自ら起業するような方をできるだけ増やす機会をと思って実施しています。ここにいらっしゃる皆さんには講義以外にも、今日の出会いを横のつながりとして広げていただければ」と参加者に呼びかけました。

 続いて、中村裕樹JOCキャリアアカデミー事業アシスタントディレクター(以下AD)が本セミナーのガイダンスを実施。独立・起業までには『第1フェーズ:情報提供』『第2フェーズ:起業指南』『第3フェーズ:経営指南』と3つのフェーズがあり、JOCでは特に「第1フェーズ:情報提供」について手厚くサポートしていくことを伝えました。また、独立・起業の構成要素について、中村ADはスポーツにおける心・技・体に置き換えて『心=理念・信条(企業の社会貢献、目指すもの、大切にする価値など)』『技=市場ニーズに対応したサービス』『体=財産(スポーツ界におけるキャリア、経験、人脈など)』であると紹介。今回は、中でももっとも大事な『心=理念・信条』にフォーカスした講義内容であることを説明しました。


アスリートのセカンドキャリア支援「アスナビNEXT」:JOCキャリアアカデミー 独立・起業セミナーを開催
卓球の金メダリスト・偉関晴光氏が起業の体験談を共有(写真:アフロスポーツ)

■金メダリストの偉関晴光氏が独立・起業の体験談を語る

 次にゲストスピーチとして、1988年ソウルオリンピックの卓球男子ダブルスで中国代表として金メダルを獲得した偉関晴光氏が登壇。現役引退から起業するまでに歩んできた自身の体験を講演しました。

 偉関氏は、1991年から日本でプレーし、1997年に日本国籍を取得。2007年に現役を引退した後、現在は卓球教室「偉関卓球ランド TTL」を経営しながら、JOCエリートアカデミーの卓球男子監督を務めるなど、経営者・指導者として活躍しています。引退時には、自分には卓球しかないとの思いから、2008年に卓球教室を開業。ポスティングなどで会員増を目指したものの、「当初は苦労しました。収入がゼロの時もありました。会員さんも1人、2人しかいなくて……」と試行錯誤だったといいます。しかし、「一番大事なのは実績作り。『この卓球場で子どもが上達できる、正しい卓球を教えてくれる』という口コミの効果があったかなと思います」と偉関氏。評判の広がりとともに会員数も増え、現在はアルバイトを含めて7名のスタッフを抱えるまでに事業が拡大したこと、小学生の生徒が全国大会で準優勝するなど、実績を積み上げていることなどの体験談を共有しました。

 その後、参加者の質問を交えて、卓球教室の会員制度や育成システムなど、具体的な経営内容などを説明。最後に、今後の展望として「子どもたちが大きくなったら日本代表になって、オリンピックや世界選手権で優勝してほしい。2020年は間に合いませんが、24年、28年に一人くらい出てきたらいいと思います」と、目標を語りました。


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講義を行った所由紀JOCアシスタントディレクター(写真:アフロスポーツ)

■アスリートの独立・起業に必要なもの

 最後に、キャリアコンサルタントでもある所由紀ADが登壇し、「『起業』に必要なもの〜アスリートだから持てるミッション、描けるビジョン〜」をテーマに講義を行いました。

 所ADは、起業には『経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)』に加えて、自らを突き動かす愛情、情熱、使命感などの“思い”が必要だといい、それが『ミッション(経営理念)』であることを説明しました。これを踏まえて、参加者は競技に対する“思い”を明らかにするために、ワークシートに競技を続けられた理由や、どういう思いで競技(指導)をしているかなどを記入し、回答を他の参加者と共有。そして、所ADはこの『ミッション』とは変化しないものであり、「つらいことや苦しいことを乗り越えていくためには、この“思い”がないとできない。それくらい重要なものです」と訴えました。

 さらに、もう一つのキーワードである『ビジョン』を紹介し、その定義を『ミッション』に基づいて「なりたい姿」や「実現したい夢」を描いたものであると説明しました。「アスリートの皆さんはビジョンを描いて努力している。勝利やその先にあるものを目指して努力されているので、アスリートこそ(独立・起業の上で)『ビジョン』は描きやすいのではと思います」と述べました。そして最後に、「アスリートだからこその『ミッション』、描ける『ビジョン』があるはずです。ご自身が起業するときには、起業する理由とこうありたいというものを大切にして、起業に踏み切っていただければと思います」と参加者に呼びかけて、講義を締めくくりました。


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