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JOCの就職支援「アスナビ」:経済同友会への説明会を実施

カテゴリ:就職支援
2017.04.11
JOCの就職支援「アスナビ」:経済同友会への説明会を実施
プレゼンを行った7選手。(左上から時計回りに)山本選手、毛呂選手、石川選手、板倉選手、松下選手、鈴木選手、杉原選手(写真:アフロスポーツ)

 公益財団法人日本オリンピック委員会(JOC)は3月27日、日本工業倶楽部(東京都千代田区)で、トップアスリートの就職支援ナビゲーション「アスナビ」の説明会を行いました。

 アスナビは、オリンピック・パラリンピックや世界選手権などを目指すトップアスリートの生活環境を安定させ、競技活動に専念できる環境を整えるために、企業の就職支援を呼びかける活動です。2010年から各地域の経済団体、教育関係機関に向けて本活動の説明会を行い、これまでに来春入社予定選手含め104社/団体150名(2017年3月27日時点)の採用が決まりました。

 説明会は公益社団法人経済同友会の会員を対象に行われ、8回目となる今回は40社51名が参加しました。


JOCの就職支援「アスナビ」:経済同友会への説明会を実施
星野JOC理事(写真:アフロスポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:経済同友会への説明会を実施
経済同友会の横尾副代表幹事・専務理事(左)、大西東京オリンピック・パラリンピック2020委員会委員長(写真:アフロスポーツ)

 最初に主催者を代表し、星野一朗JOC理事が挨拶し、トップアスリートが世界の舞台で活躍するためには、ハード面のみならず経済的にも安心して競技に打ち込める環境が必要であると説明。そして「平昌オリンピック、3年後に迫った東京2020大会で主役になる可能性を秘めたアスリートが7名登壇します。それぞれの選手の競技の魅力や醍醐味について、この場を契機としてご理解いただきながら、ご興味を持っていただき、彼らの夢をかなえるためのサポートを一緒にしていただければと思います」と支援を訴えました。

 また、同じく主催者を代表して、経済同友会の横尾敬介副代表幹事・専務理事が、今回の説明会には東京のみならず全国各地の経済同友会から企業が参加していることを紹介し、「アスナビを通じたアスリート支援のレガシーが、全国の経済同友会に広がるレガシーとなりますよう、今後ともより一層の支援をお願いします」と呼びかけました。続けて、経済同友会の大西賢東京オリンピック・パラリンピック2020委員会委員長は、「過去2回、アスナビの場に参加しましたが、皆さんが本当に一生懸命に競技に打ち込んでいるという熱意を一人ひとりから感じることができます。ぜひこの力を色んな場で発揮できるよう、企業として後押ししたいですし、皆さんもその気持ちを感じ取っていただきたいと思います」と述べました。

 次に八田茂JOCキャリアアカデミー事業ディレクターが、雇用形態や給与水準、勤務スケジュール、配属部署、国際大会での社名の使用などの概要を、資料をもとに説明しました。


JOCの就職支援「アスナビ」:経済同友会への説明会を実施
太田雄貴さんが応援メッセージ(写真:アフロスポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:経済同友会への説明会を実施
株式会社久慈設計の久慈竜也社長(写真:アフロスポーツ)

 オリンピアンからの応援メッセージでは、フェンシング男子フルーレで2008年北京オリンピックに個人銀メダル、2012年ロンドンオリンピックでは団体で銀メダルを獲得した太田雄貴さんが登壇しました。太田さんは北京大会後に森永製菓株式会社に就職し、昨夏のリオデジャネイロオリンピックを最後に現役を退いた後も、同社で業務に励んでいます。その中で、営業時にアスリートである自身が使った製品であると伝えることで取引先に喜ばれたこと、アスリートが企業に果たす役割などを語りました。
 また、太田さんは課題を与えるとそれに向かって一生懸命に頑張ることができるのがアスリートであると説明。その上で、「人はその環境で大きく成長していきます。スポーツはマネタイズしづらいので、まずは皆さんが手を差し伸べてチャンスをあげてほしい」と訴えました。そして、参加企業に向けて「(選手が)世界一になるには普通では絶対できない。まずは彼らに『特別であってもいい。世界で思いっきりやってこい、世界で友達をどんどん作ってこい。それが会社の利益につながるんだよ』と、彼らにいろいろなことを求めてください。そして、ぜひ皆さんで企業と選手との新しい関係を作ってほしいと思います」と呼びかけました。

 続いて行われた採用企業の事例紹介では、2014年ソチオリンピックのアイスホッケー女子日本代表の小西あかね選手が所属し、岩手県盛岡市に本社のある株式会社久慈設計の久慈竜也代表取締役社長が登壇。アスリートを採用するにいたった経緯、アスリート本人からの声、業務実態などを紹介しました。
 その中で久慈社長は、2月の世界最終予選でアイスホッケー女子が平昌オリンピックの出場権を獲得したことを紹介。取引先から祝福や激励を受け、「久慈設計がオリンピックアスリートを雇用して応援している企業だと理解してくださり、応援してくださっているという姿が見られました。本当にお金に換わる価値あることだとあらためて思いました」との実感を語りました。そして、アスリートを採用した地方企業として、今回プレゼンテーションを行うアスリートに対して、「大手企業だけでなく、中小企業でも皆さんを大事にしている企業があるんだと思っていただければ」とメッセージを送りました。

 最後に、就職希望アスリート7名がプレゼンテーションを実施。スピーチをはじめ、映像での競技紹介や競技のデモンストレーションなどで、自身をアピールしました。


JOCの就職支援「アスナビ」:経済同友会への説明会を実施
毛呂選手(左)、山本選手(写真:アフロスポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:経済同友会への説明会を実施
杉原選手(左)、松下選手(写真:アフロスポーツ)

■毛呂泰紘選手(陸上競技/走幅跳)
「私はこれまで、自分のコミュニケーション能力を生かして様々な壁を乗り越えてきました。高校時代に怪我や大きな壁にぶつかった時には、先生やチームメートなどと積極的にコミュニケーションをとることで自分の知識を増やして壁や困難を越え、協力いただいた方々にインターハイ優勝という大きな結果で恩返しできました。2020年の東京オリンピックでは出場だけでなく入賞を目指しています。これは1人の力では難しいですが、周りの方々の協力があれば叶えられると思います。オリンピック出場(の参加標準記録)まで後30センチと迫っています。ぜひ後一押しいただけないでしょうか? 私を採用いただけましたら、陸上競技で努力することはもちろんのこと、会社から与えられた業務もしっかりこなし、陸上でも仕事でも結果にこだわり仕事に励んでいきたいと思います」

■山本智貴選手(陸上競技/棒高跳)
「中学生から棒高跳を始め、今年で12年目になろうとしています。オリンピック参加標準記録である5メートル70センチまで残り30センチと迫っています。私は東京2020大会出場に向けて、リオオリンピックの代表選手と練習することを決めています。新しい環境で切磋琢磨し新たな目標へ歩んでいく覚悟です。私の強みはコツコツと小さなことを積み重ねながら、目標達成に向けて努力することです。それは、スポーツだけでなく社会で生き残るために必要なスキルだと考えています。もし採用していただけたら、これらの経験が会社に貢献できると考えています。東京2020大会に向けて、棒高跳に専念できる環境とご支援のほどよろしくお願いいたします」

■杉原賞紀選手(トライアスロン)
「私がトライアスロンを通じて身につけたことに、セルフマネジメント力があります。トライアスロンの3種目のトレーニングを行う上で、、常に効率のよい練習を行うためにうまく時間を使うことが大切になるからです。これは企業の中でも生かしていけるのではと考えています。また、2時間以上レースのある中で、その時の状況を判断してレースを組み立てることができるのも私の強みだと思っています。2020年のオリンピックで男子初の入賞、2024年のオリンピックで日本人初のメダルを獲得することが目標です。私が夢に向かって挑戦する姿を間近に感じていただき、私がオリンピックに出て活躍することで、企業の皆様に『必ず夢は実現できる』ということを、私自身が証明していきたいと思います」

■松下巽選手(自転車/BMX)
「私は5歳でBMX競技を始めて、オリンピックでメダルを獲得することを目標に活動しています。2020年は自国開催となるので、自分が活躍することで日本国内にBMX競技の魅力を伝えたいです。私は競技生活を通じて、目標を持ち、最後まで粘り強くやり遂げることを学びました。また競技、学業、アルバイト、すべてを両立していく上で、限られた時間の中で優先順位を考えて行動してきたのも自分の強みで、これは今後仕事をしていく上で役立てられると考えています。今後は競技で培ったものに社会経験をプラスして、東京オリンピックでの目標もつかみたいです。仕事も競技も全力で取り組み、会社に貢献していきますのでぜひよろしくお願いします」


JOCの就職支援「アスナビ」:経済同友会への説明会を実施
板倉選手(左)、石川選手(写真:アフロスポーツ)
JOCの就職支援「アスナビ」:経済同友会への説明会を実施
鈴木選手(写真:アフロスポーツ)

■板倉玄京選手(自転車/トラック)
「私は高校2年生の関東大会出場を機に、競技の奥深さ、面白さを知り、自転車競技を本格的に始めました。現在のナショナルチームではチームスプリントに力を入れており、東京オリンピックでも自分がチームの一員としてメダル獲得に貢献したいと思っています。多くの方が注目するオリンピックでメダルを獲得することが多くの方に自転車を知ってもらい、競技人口の増加につながります。このことが、私の使命だと考えています。大学では自転車部の副主将を務めており、主将をサポートし、全体を見渡し(部を)運営してきた中でも結果を残してきました。この力は、会社に入っても求められるものに通じると考えています。応援いただける企業があれば、競技だけでなく仕事においても自分の強みを生かして、一生懸命働いて貢献したいと考えています」

■石川拳大選手(サーフィン/ショートボード)
「私は4歳のころからサーフィンを始めました。周りには本当に多くのライバルがいて、中学・高校になると彼らはプロフェッショナルという道を選んでいきましたが、アルバイトをしながら大会に出ているのが現状で、練習する暇もありません。私はその現状を見ていて、プロと呼ぶには難しいと感じました。しかし、私は大学で企業アスリートというシステムを知りました。私は今、日本サーフィン界には企業アスリートというシステムが必要だと感じています。私が初めて企業アスリートになったら、日本人も世界で活躍できる、オリンピックでメダルが取れるということを証明します。また、私自身が次の世代の環境づくりにも大切な立場にあると感じています。日本サーフィン界を変えるために、ご協力いただけたらうれしいです」

■鈴木世奈選手(アイスホッケー)
「私は平昌オリンピックのために、この2シーズンは日本を離れ、世界トップでソチオリンピック金メダリストも所属するカナダリーグのトライアウトを受け、そこでプレーしていました。私が海外で挑戦するにあたって心がけていたことは、まずは何事も試してみて、それから自分にあったものを見つけるということです。私は目標達成と共に、それまでの過程も大切にしていて、時には厳しい道を選択することも私の信念であり、人として、競技者として成長するために何が必要なのかを常に考え、前向きに日々コツコツと取り組みます。それが私の強みであり、そこから大きな挑戦ができる力を生み出しているとも思っています。企業の中でも成長し続ける姿勢を大切にし、社内に新しい活力を生み出せるよう、何事も恐れず取り組んでいきます。平昌オリンピックでは社員の代表として戦い、メダルを獲得し、新しい歴史を作り、スポーツから日本を盛り上げていきます。どうぞよろしくお願いします」

 説明会終了後には、選手と企業関係者との名刺交換、情報交換会が行われ、企業と選手がそれぞれ交流を深めました。





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