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会長の略歴

平成29・30年度会長就任所信表明

竹田 恆和

 このたび会長に再任いただき、あらためて重責を痛感すると共に身の引き締まる思いでおります。
 これまでを振り返ってみますと、夏季冬季オリンピック合わせて8大会に日本代表選手団を派遣することができ、選手強化の環境整備という面においては、ソフト面はもちろんのことハード面において、国立スポーツ科学センターやナショナルトレーニングセンターが新設され、それら環境のもと競技団体と一体となって進めてきた選手強化は、一歩一歩着実に成果に結びついていると確信しております。

 国内における国際総合競技大会や国際会議として、2003年に青森、本年2017年札幌での冬季アジア大会を、2011年には日本体育協会と創立100周年の事業等をアジアオリンピック評議会総会とあわせ開催し、その機会にオリンピック招致に名乗りを上げ、2016年招致を経て2度目のチャレンジで東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の招致を実現することができました。多くの皆様にご協力頂いたことに対し改めて心から感謝を申し上げるとともに、大会の成功に向けて日本中が一丸となれるよう、これからも最大限の協力をしてまいります。

 東日本大震災の発生直後に開始した「東日本大震災復興支援JOC『がんばれ!ニッポン!』プロジェクト オリンピックデー・フェスタ」は、今年で7年目を迎えます。私自身も参加いたしましたが、スポーツを通じた被災地の皆様方とオリンピアンの触れ合いを見るにつれ、スポーツが持つ力の大きさを改めて実感いたしました。延べ600名という多くのアスリート、オリンピアンが、熊本地震も含めて現地で協力してくれたことに本当に感謝をしております。

 一方、残念な問題も発生しました。スポーツ指導者の暴力事件や、選手の賭博、あるいはスポーツ団体の公的資金の不適切処理などのガバナンスに関する問題等です。各競技団体を統括しているJOCとして、二度と同様の事象を起こさない体制を構築し、各競技団体とともにガバナンス、コンプライアンスの強化に努めているところであります。また、世界に目を向けますとドーピング問題もありました。JOCでは、選手に対してのみならず競技団体とともに引き続き教育と指導を徹底してまいります。

 IOCは2014年に採択したオリンピック・アジェンダ2020に沿って改革を進めております。わが国においても、スポーツ庁が設置され、そして第2期スポーツ基本計画が策定されました。そのような情勢の中で、我々JOCとしてもその役割を果たしていかなければなりません。JOCでは本年1月に「JOC将来構想」を発表しました。スポーツの力、あるいはオリンピックの力というものが、より良い社会、世界の平和に貢献するために、東京2020大会を契機として、2021年以降のJOCとしての使命や目指す方向性を示したものです。実行に移していくべく、引き続き準備を進めてまいります。

 今期の会長就任にあたり、今後取り組むべき重要な課題を挙げさせていただきます。

<最優先事項>
 3年後に迫った東京2020大会の成功に向けてJOCとしてあらゆる課題に対して引き続き最大限努力をしてまいります。

<各競技団体と一体となった選手強化活動>
 東京2020大会の成功のためには、日本代表選手団の活躍は不可欠であります。各競技団体と一体となって目に見える成果を積み重ねることが重要です。

<ガバナンス、コンプライアンスの強化と人間性を備えたアスリートの育成>
 統括団体として、JOCのNF総合支援センターを中心に競技団体の自立性、透明性、公平性、公正性の向上に努めるとともに、選手強化の一環として、人間性を備えたアスリートと指導者の育成に努め、スポーツの健全性と、その価値を守るべく取り組んでまいります。

<オリンピック教育を中心としたオリンピック・ムーブメントの推進活動>
 教育に主眼をおいたハローオリンピズム事業、オリンピックコンサート、復興支援事業等を継続的な取り組みとして行ってまいります。また、日本体育協会と共に進めている岸記念体育会館の新設移転によって、競技団体が再び一堂に介し、オリンピックの情報発信・教育の起点となるオリンピックミュージアムを備えたスポーツの総本山が新たに誕生します。2019年夏のオープンに向けて、準備を加速させてまいります。

<国際総合競技大会の開催と招致>
 東京2020大会はもちろん、2026年の名古屋アジア大会の成功に向けて愛知県・名古屋市と協力して取り組んでいきたいと思います。また、札幌市が開催を目指すオリンピック冬季大会の招致については、引き続きさまざまな情勢を判断しながら、前向きに取り組み、可能性を模索していきたいと考えます。東京2020大会を成功に導いた上で、さらにこれらの国際大会の開催により、豊かで平和な社会の構築につなげていきたいと考えております。

<国際交流と人材育成>
 官民連携で進めているスポーツ・フォー・トゥモロー事業や、IOCのソリダリティ事業と連携しながら、発展途上国に対するスポーツの普及援助に貢献していくとともに、スポーツ外交力、あるいは国際的な人材の養成についても引き続き取り組んでまいります。

<JOCの自立性の確保>
 東京2020大会に向けて東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会と共同で実施しているジョイントマーケティングは順調に推移しておりますが、東京2020大会終了後も経済的基盤を磐石にすべく、2021年以降のJOC単独マーケティングの再構築に早々に取り組んでいきたいと考えております。

<戦略的広報体制の確立>
 JOCの事業を効果的に推進するためには、各種事業を横断的に結びつけた戦略的な広報が必要です。オリンピックの価値、あるいはスポーツの力を丁寧に伝えることを通じJOCブランドをさらに向上させ、今後の安定した財源の確保につなげるためにも情報発進力を高める必要があります。今後のJOC事業推進の要として広報に力を入れてまいります。

  以上の8点を主軸に活動してまいります。また、来年2月には平昌で冬季オリンピックが開催されます。日本代表選手団が、素晴らしいパフォーマンスと好成績で国民の皆様の期待に応えるとともに、東京2020大会での活躍に結び付け、大会の成功につながるように引き続き準備を進めてまいります。

平成29年7月
公益財団法人日本オリンピック委員会
会長 竹田恆和


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